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山の疲れにくい登り方・歩き方 ①

ポイントは姿勢、ゆっくりと、歩幅を小さく、この3つです。急がずにゆっくりと正しい姿勢で登っていれば、普段は疲れる登山道でも疲労が少なく安全に登ることができます。

登りの歩き方

膝をあげて歩く

登山の歩き方は普段の歩き方とは違い、膝をあげて歩きます。街中を歩いている時には障害物はほとんどありませんが、木の根っこや石など障害物だらけの山では、それらにつまずかないよう膝をあげて歩くのが基本です。

転んでしまうと怪我をする他に滑落してしまう危険もありますので、登山中は膝を上げて歩くよう心がけましょう。

体にまっすぐな線をつくる

頭から背中、腰、後ろ足(体重が乗っている足)まで一直線になるような線を作ります。この歩き方では、前に出す方の膝を上げた瞬間に体が一直線になります。

膝も高くあげているのでちょうど階段を登ろうとしている時の姿勢に近くなります。

残った方の足のみで体重を支えることになりますが、慣れると体勢がかなり安定しバランスがとりやすくなります。

また体が一直線になると筋肉を使わず骨で体を支えることが出来るので疲れにくくなります。

逆に背中を曲げて歩いてしまうと、筋肉でザックを支え筋肉の力だけで歩くことになるので疲れやすくなります。

重心移動によって前に進む

体に線をつくり、その状態から重心の移動によって進みます。こうすることにより余分な筋肉を使わずにバランスよく歩くことができます。

前の足を上げた時体の一本の線ができ、前の足を着地したと同時に後ろ足の重心を前の足に移動させます。

それと同時に後ろ脚を前に出し体の線を一直線にする、と言うように重心移動をしながら進みます。

この時前方に倒れこむような気持ちだとスムーズに重心移動ができ、より楽に歩くことができます。

足を開いて左右にブレない様に歩く

足を平行にして歩くと斜面と同じ角度で足首を曲げなければならないので足首が疲れます。

足を外側に開きながら歩くと緩和することができるので、登りでは足を開いて歩くのが基本になります。

山の斜面の角度がきつければより足を開く角度を大きくし、緩ければ角度を小さくして調節しながら歩きましょう。

しかし足を開きながら歩くと”脚”も開いてしまい、体が左右にブレやすくなります。

そうならないため、進行方向の直線上にカカトを重ねるようなイメージを持ちながら歩くと良いです。

 

足の裏全体で着地する

歩くときにかかとやつま先から着地すると関節を痛めやすく、疲れやすくもなります。普段の歩き方とは違って難しくなるのですが、登山では足の裏全体で着地するのが良い歩き方です。足の裏で着地し、体重をかかとからつま先に移動していくと言うのがベストな歩き方です。また着地の時に大きな音をたてる歩き方は良くありません。脚を前に出すのと同時に重心も移動してしまっているためこのような事が起こりますが、バランスも悪く膝や内臓にもダメージを与えてしまいます。常に後ろ脚に重心を残して静かに着地をするよう心がけましょう。

小さい歩幅で歩く小さい歩幅で歩くとバランスもとりやすく疲れにくくなります。

山の斜面によって異なりますが、前足のかかとから後ろ足のつま先までの間がおおよそ靴一足分以内の間隔が小さい歩幅です。

前の脚を真下ではなく前に着地させると歩幅が大きくなりますので真下に着地させましょう。

ゆっくりと登り、呼吸にも注意する

ハアハア言いながら速さで登るとすぐに疲れて疲労も大きくなってしまいますので、登りはゆっくりと登るよう心がけましょう。

呼吸が乱れたときはペースを落とすようにします。また呼吸をおろそかにしてしまうと酸素不足になって疲れる原因にもなります。
常にしっかりと息を吐いて吸うよう呼吸を意識しながら歩くようにします。

全身を使って歩く・ストックを使って歩く

下半身の力だけで歩くと疲れやすくなりますので、体全体を使って歩くようにしてみましょう。

初心者の方は腕を大きく振るうように歩くと全身の筋肉が良く動くようになります。またストックを使うと自然に上半身の力を使って歩けるようにもなるのでおすすめです。

しかしストックにたよりすぎた歩き方をすると、体のバランスが悪くなり歩き方が変わってしまいますので注意が必要です。

下りの歩き方

下りの歩き方も登りの歩き方とほとんど同じになります。頭から脚まで一直線の線をつくり、重心を移動させながら下ります。

違う点は足を開かなくても良いことです。下りでは足を開かなくても十分に足首が楽なので、通常通り進行方向に向けてかまいません。

膝も高くあげなくて良いでしょう。また着地の時に前の脚に重心があると膝を痛める原因になります。

前の脚が着地した時はまだ後ろ足に重心を残し、完全に着地しきったところで重心を前の脚に移動していきます。こうすればドスンと着地することもなく、膝を痛めず静かに着地できます。

急斜面の下り方

斜面を下る際は恐怖心から腰が引けてしまい、体の線が地面と垂直ではなくなってしまいます。

こうなってしまうと逆にスリップしやすくなり危険ですので、怖がらずに腰を引かないよう意識しましょう。

なお急斜面の場合には腰を落としやや前かがみになり体の線を地面と垂直にし、また歩幅をかなり小さくして少しずつ下れば安定します。

高さがある段差の下り方

高さがある段差では一気に降りると怪我をしやすいのでゆっくりと降りるようにしましょう。

進行方向に対し体を横に向け、膝をまげ脚を1本ずつゆっくりとおろす方法、また近くに木など掴まれるものがあれば、それ掴まりながらゆっくりと脚を下ろしてゆくのが良い方法です。

これも通常の歩き方同様に、前の脚がついてから後ろの足の重心を前に移動させるようにしましょう。

階段状の登山道の登り下り

ハイキングコースには丸太で作った階段の道がしばしばあります。傾斜がないので滑りにくい道ですが逆に疲れやすい道の一つでもあります。

階段がかなり長い場合もありますので、歩きやすさにまかせて”よいしょ、よいしょ”と力で登ってしまうと、疲れるほか膝を痛めやすくなってしましまいます。

このような道の登りでは、まず歩幅を狭くし段差の下まで進みます。通常の登りと同様体に線を作り、後ろ足に重心がある状態で前の脚を高くあげ、ゆっくりと階段の上に脚を下ろします。

そして真上に伸びるような感じで前の脚に重心を移動させて登ります。この時反動をつけたり、後ろ足で地面をけったりしてしまうと疲れる登り方になってしまうので注意しましょう。

長い階段が続いてもゆっくりとこのように登っていけば格段に疲れにくくなります。階段の道では特に下りを気をつけなければなりません。

前の脚に重心があるまま階段をドスンと下りてしまうと全体重が前の脚にのってしまうため人体をいためやすくなります。

下りでも同様に歩幅を狭くし、後ろ脚に重心を残したまま前の脚を着地させ、脚が下りきったら前の脚に重心を移動させるよう降りましょう。

こうすればドスンと膝を痛める下り方をしなくてすみます。段差が高い場合には一旦しゃがみ込んでから脚を出すと良いでしょう。

この時も重心は後脚に残したままで、前足が着地しきったと同時に後足の重心を前に移動させます。

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